食事と栄養

少年サッカーで重要な「食事・栄養」
将来、プロになれるかもしれないと夢みるサッカー少年は多いですね。JリーグはJ1~J3まで各20チーム程あり、合計60チーム程もあります。プロ野球よりも門戸が広いプロスポーツと言えるかもしれません。

プロサッカー選手を夢見る子どもに、親がしてあげられるのはいくつかあります。練習や試合の送迎や、チームの雑用もありますが、やはりサッカーを続ける体を作る食事を毎日用意して、そして教えることなのです。

少年サッカー選手は、筋力の事や、身長が伸びる伸びないに関わらず、バランスの良い食事をすることが基本です。基本ができないのに、スーパープレイができる訳がないのはサッカーと同じです。基本の食事ができないのに、世界で戦えるプロサッカー選手の体になれる訳がありません。

◆放課後練習の時に必要な食事の摂り方
プロを目指す位の少年サッカー選手は、毎日練習がありますね。学校が終わったら、何も食べずに練習をするのは、子供とは言えどおススメできません。
学校が終わって、練習までの間に何らかの補食(おやつ)が必要です。間食は親が用意する場合と、コンビニやスーパーで買う事があると思われます。
間食を親が用意する場合、動くための即効性のある栄養である「糖質」が優れています。おにぎりやサンドイッチなどの用意してあげるといいですね。またバナナ、さつまいもなどでも構いません。
親が忙しい場合は、コンビニやスーパーなどその場で買って食べさせることもあるでしょう。その場合でもおにぎりやサンドイッチがオススメです。

問題は、学校から練習場まで子どもだけで移動し、途中のコンビニなどで買って間食にする場合です。お腹が空いている子どもは、何も考えずその時食べたいものを選ぶでしょう。その時に多くの子どもは、安くてお腹いっぱいになる菓子パンを選ぶことが多いです。
糖質は菓子パンの方が多いし、菓子パンの方が安いし、良いんじゃない?」と思うかもしれません。注目するのは、「脂質」です。菓子パンの方が、脂質が多いです。
この脂質は、とても消化に時間がかかるものです。練習前に脂質を多く摂ると、本来なら消化にエネルギーを使うはずが、練習にエネルギーを取られてしまい、脂質の消化がどんどん遅くなってしまいます。練習後まで消化しきれない脂質は、その後の食事にも影響してしまうのです。

◆兄弟を思いやる食事
全員男兄弟で、みんなサッカーをしているなどの場合であれば、食事は兄弟全員しっかり食べるように準備すればいいので、量は多くなりますが簡単とも言えます。スタイルが要求されるバレエや新体操などをやっている姉妹がいたりすると、親は食事に困ってしまいますね。しっかり食べなければいけない子と、余計なエネルギーを摂りたくない子が一緒の食卓を囲むのですから。

食べることは毎日のことなので、争いの種になりがちです。他の人が食べているのと見ると、食べたくなってしまいます。ハードな練習でエネルギーを摂らないといけない時に、食事の量が少ないと痩せてしまいます。だからと言って、どちらかの子が別の部屋で食べたり、食卓で毎回ケンカになったりしてもいけません。

親は大変かもしれませんが、これはとてもよい教育のチャンスです。自分の目標と食べる量をきちん理解して我慢することや、相手を思いやることを、親は子どもと膝を突き合わせて一緒に話し合います。
もちろん、子どもだけが我慢するのはいけません。子どもがお菓子を我慢している前で、親が食べていては意地悪ですよね。

◆寝る子は育つ
筋肉を作り体を大きくするには、食べることや鍛えることと同じく、寝ることが大事です。寝ている間に成長ホルモンが分泌されるので、寝る時間が短い子どもはきちんと体が作られないのです。

毎日の練習でクタクタに疲れているのならば、どんなに魅力的なゲームやテレビ番組があっても眠ってしまうのが子どもです。いくら「宿題やってから寝なさい!」と言っても、疲れた子どもには無理なのかもしれません。好きなテレビ番組もゲームも、宿題さえも早起きしてやるように、生活を変えてしまうのもいいですね。

少年サッカー選手の食事は、偏らない栄養が大事です。
主食、主菜、副菜を揃えてバランスの良い食事をします。練習前には糖質主体の補食(間食)をしますが、脂質が多いものは避けるようにします。スタイルを維持しなければいけない兄弟がいる場合には、我慢や思いやりを持つように教えながら、必要な栄養が十分摂れるように親が配慮しましょう。