ポジション
ここに記載されているポジションの役割に関してはあくまでも一般的なものです。選手のスキルやチームの戦術によって実際の役割は変わってきます。
ですが、あくまでもベースとなる部分なので知っておかなければならないことかと思います。サッカーはカタカナが多いですが、ポジションによっては別名として日本語が何種類かあるのでそちらも紹介します。
◆GK(ゴールキーパー)
サッカーにおいて唯一手を使うことが許されたあらゆる面でも特別な選手です。シュートを止めるのもちろんですが、近年では足元のテクニックも求められるようになりました。
求められる能力として高身長かつ、手足が長いこと、さらにはシュートに対して瞬時反応できる瞬発力と反射神経が求められます。優秀なゴールキーパーはシュートを打たれる前にポジショニングを修正し、ボールをキャッチします。声を出してディフェンダーを正確に指示するのも大事な能力の一つです。
他のポジションと違う点としポジション争いがあげられます。ゴールキーパーは試合途中の交代がほとんどなく、さらには選手としての平均寿命も長いため滅多に出場機会が巡ってきません。
◆DF(ディフェンダー・センターバック)
ディフェンダーとは守備に特化した専門ポジションです。このポジションはセンターバックとサイドバックと大きく2つに分けることができます。
◇センターバック
オフサイドラインを作り出すディフェンスラインの中央2名もしくは3名をセンターバックといいます。役割としては主に攻撃を防ぐことですが、守備の方法からストッパーとスウィーパーに名前が分かれます。そしてスウィーパーから発展したのがリベロです。これら3つに求められるのは、ディフェンスラインのコントロールやボール奪取能力、プレーの判断能力、相手との体の接触に競り勝つ身体の力が必要です。浮いたボールを処理することが多いので高身長の選手が多いです。
◇ストッパー
相手フォワードをしっかりマークし、自由にプレーさせないことを役割とします。ドリブルで抜かれない、ヘディングに競り勝つなど高い対人能力が求められます。
◇スウィーパー
掃除人を意味する言葉で、特定の相手をマークせずにゴールへの危険を察知し処理します。よって高い判断能力やスピードのある選手が好まれます。
◇リベロ
現代では戦術の都合からあまり見られなくなりましたが、今現在でも呼ばれる場合はディフェンダーにとって最大の賛辞であり呼称です。それは、リベロは守備を基本にしながらも並外れた戦術眼と高いサッカーセンスを持ち合わせて攻撃にも参加しチームを勝利に導くからです。リベロとして活躍した選手の中には皇帝というふたつ名をつけられた選手がいました。
◆DF(ディフェンダー・サイドバック)
サイドバックとは4バック又は5バックの左右両サイドに位置するディフェンダーのこと。サイドにおける守備を主な役割とするが、攻撃時には中盤の選手を追い越して前線に駆け上がり、ドリブルで切り込んだりクロスボールを上げたりする。守備能力に加え、ピッチを縦に激しく上下する多い運動をこなせる行動力とスタミナ、スピード、サイドを突破するドリブル技術、クロスを上げる精度の高いキックも求められる。
身体的なぶつかり合いや空中戦を主とするセンターバックに比べ、走力や俊敏性が求められるため小柄な選手が担当する事が多いが、近年ではファーサイド(far side=遠いサイド)からセンタリングに対して空中戦も求められる事から、長身のサイドバックも増えてきている。守備を重視するチームなどでは本来はセンターバックの選手をこのポジションに置き、センターバックを4人並べる場合もある。一方で、ディフェンスのポジションにありながら攻撃能力に特化した非常に攻撃的なサイドバックの選手も存在する。
ミッドフィールダーのウィングバックの選手とよく似た役割を持っており、ポジションの互換性が高く両方のポジションをこなせる選手が多い。またサイドバック、ウィングバックの選手ともにサイドでプレイすることから右サイドなら右利き、左サイドなら左利きというように受け持つサイド側の足が利き足であるか両方の足を同様に使えることが望ましい。左右両方のサイドでプレーできる選手は少なく重宝される。
◆MF(ミッドフィルダー)
中盤(ミッドフィルダー)はサッカー用語の中で数少ない漢字のみで表す用語かもしれません。フォワードとディフェンダーの間にポジションを取ります。攻撃ではその両者のつなぎ役となり攻撃機会を作ることが主な仕事です。守備では最初の本格的なボール奪取を試みることが多いです。よって攻撃能力と守備能力の両方が求められます。ただ、戦術の複雑化により攻撃に重きをなす選手や守備の要となる選手も現れました。
ミッドフィルダーを細かく分類すると、さらに4つに分けることができます。どのポジションもゲームをコントロールすることのできる大切なポジションです。
◇OMF(攻撃的ミッドフィルダー)
攻撃的ミッドフィルダーとは、フォワードへのパスや自らのドリブルでゴールを狙うポジションです。日本では司令塔のように思われがちですが、正確には違います。ただ、このポジションの選手があらゆるところに移動してパスを出したりするので司令塔のイメージが定着しました。
このポジションは相手からの激しいプレッシャーを受けるために身体バランスとフィジカルも求められ、同時に現代では運動量も必要となりました。このポジションに10番を背負う選手が多いことからの役割としてのナンバー10ということもあります。ですが、ディフェンス能力の向上から生粋のナンバー10と言われる選手は少なくなっています。別名トップ下。
◇セントラルミッドフィルダー
中盤の選手が横一列に並ぶ時の中央2名のポジション名です。このポジションの場合自陣のペナルティエリアから相手のペナルティエリアまでカバーしなければならないので、豊富な運動量が求められます。日本ではセンターハーフの別名でも広く広まっています。
ボールを奪う能力や縦にパスを送る能力が求められ難易度は高いです。
◇サイドハーフ
サイドハーフは中盤の左右両方に配置されるポジションです。チームの戦術によってこのポジションは役割が大きく変わります。何か例を出して説明すると詳しくなりすぎてしまうので、共通認識だけここでは明記します。
それはスピードがあり、サイドからドリブルしながらフォワードへ長い浮いたパスを供給できることです。そして多くの選手がドリブルで中央に移動しながらシュートをし、得点できる可能性があるということです。
◇ボランチ
近年の戦術の中で欠かせない存在なのがこのポジションです。中盤の底ともいわれます。このポジションは守備的な選手をアンカー、万能タイプを司令塔と呼ぶのが一般的です。広くボランチと呼ばれますが、これはこのポジションの総称と言っていいでしょう。ちなみにポルトガル語です。
守備時にはピンチを未然の防ぎ攻撃では起点となります。さらにはディフェンス陣のカバーも同時に行うため広い視野と運動量が求められます。攻撃時にはゴールまでの道筋を考えるための戦術眼が必要で、加えて長いパス、そして奪われると即ピンチになるためボールコントロールの能力が大切です。
アンカーと呼ばれる守備を得意としたボランチの選手は献身的なプレーが多いためにあまり目立つことがすくないです。ですが、この役割を任せられた選手の出来によって試合結果が変わるといっても過言ではないほどに、守備では重要なポジションです。司令塔と呼ばれる万能型のボランチの選手は横パスと縦パス、短いパスと長いパスを使い分ける必要があるためにキックの正確性がほかの選手よりも求められます。ただその分、アンカーに比べると守備はさほど重要視されません。
◆FW(フォワード)
フォワードとはゴールに一番近い位置で得点することを主な役割とするポジションです。ゴールするだけでなくチャンスを作る役割も含まれます。基本的にはゴールを奪うことが役割ですが、近年では戦術の組織化によって守備の重要性が以前よりも増してきました。
細かく分類すると3つのポジションに分けられます。チーム戦術の人数によって呼び名があります。フォワードが1人の場合はワントップ、2人の場合はツートップ、3人の場合はスリートップと呼ばれます。チームで最も頼りになるフォワードのことをエースストライカーと呼びます。
サッカー用語として得点感覚がある選手や、ゴールへの嗅覚があるとふたつ名をつけれられる選手がいます。
◇CF(センターフォワード)
センターフォワード(CF)はフォワードのポジションの中で最も得点能力が求められるポジションです。身長の高さや身体的にパワーがある人が好まれます。そのことから別名でターゲットマン、ポストプレイヤーと呼ばれます。その他のタイプとしてディフェンスラインの裏へ飛び出したり、相手の守備のから逃れてゴールを決めるタイプがいます。もちろん個人技でドリブルを使ったりスピードを生かしてゴールを決めるタイプもいます。
ポジションの特性上最も求められるのはシュート能力です。そして同時に自分がゴールを決めるんだという積極性や強いメンタリティがより求められます。
◇セカンドトップ
セカンドトップ(ST)とはセンターフォワードよりもやや下がり目にポジションを取ります。そのポジションから1.5列目と言われることもあります。
主に、センターフォワードとの組み合わせで起用され、後述するオフェンシブミッドフィルダーとの明確な区別はありません。選手登録の際にフォワードとして登録されている選手かミッドフィルダーとして登録されているかによって区別されることが多いです。役割としてはセンターフォワードのサポートとしてパスを送ったり走り回ったりすることが多いです。
サポートだけでなく自身も得点するためにディフェンスの守備をかいくぐって決めることでシャドーストライカーと呼ばれることもあります。
◇WG(ウイング)
ウイングもしくはウインガーは両サイドに配置されるフォワードです。
もとは攻撃の専門職でしたが現代サッカーにおいてはそうではなくなりました。現代サッカーにおけるウイングは、高いテクニック能力が求められ相手ディフェンダーをドリブルでかわしたり、パスでゴールを演出するようになりました。さらにはフィールドの中央は多くの選手が密集するためにテクニックが高いミッドフィルダーこのポジションをとることもあります。