オスグット病
小学生から中学生や高校生の子どもに多く発生する膝の痛みオスグッド病。
オスグッド病は、「オスグッド・シュラッター病」とも呼ばれます。
スポーツ中でも、特に跳躍をよくするバスケットボールやバレーボール、ボールを蹴るサッカーなどのスポーツに発生することが多いです。
オスグッド病は、成長痛ではなく成長期にある骨端核に負担がかかり発生する痛みのため成長期に必ず伴う痛みではありません。
そのため、成長期だから痛みがあるのは仕方ないと思い、そのまま放っておくと膝下の骨が出っ張ってきてしまい骨の出っ張りがずっと残ってしまうことにもなりかねませんので注意か必要です。
大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)の力は、膝蓋骨を経由して膝を伸展させる力として働きます。膝を伸ばす力の繰り返しにより、大腿四頭筋が膝蓋腱付着部を介して脛骨結節を牽引するために、脛骨結節の成長線に過剰な負荷がかかり成長軟骨部が剥離することで生じます。
この時期は急激に骨が軟骨から成長する時期です。
オスグット病になりやすい子どもには3つの特徴があります。
①筋肉が固い
オスグッド病になる子の一つ目の特徴して、筋肉が硬い子が多いです。
例えば、オスグッド病にもっとも関係ある大腿四頭筋の柔軟性をみる方法としてうつ伏せに寝て膝を曲げていき、かかとがお尻につくかみるテストがあります。
柔軟性がしっかりあれば、簡単にかかとがお尻に付きます。
しかし、柔軟性が落ちているとかかとがお尻に着く前に太ももの前が突っ張ったり、お尻が上に上がってきたりしてしまいます。
②しゃがみ込めない
オスグッド病になる子の二つ目の特徴として、しゃがめ込めない子が多いです。
和式トイレに入るときのようなしゃがみ込むような姿勢ととらせると、オスグッド病になる子は後ろにしりもちをついてしまったり、かかとを浮かしてないとその姿勢を保てない子が多いです。
③スクワットが上手に出来ない
オスグッド病になる子の三つ目の特徴として、スクワットが上手に出来ない子が多いです。
スクワットの姿勢は、ジャンプをする時のしゃがみ込む姿勢につながるためスクワットの姿勢がしっかりとれるかどうかというのはとても大切なポイントになります。
オスグット病の症状としては、下記のようなことが起こります。
・走ると痛い
・自転車をこぐと痛い
・正座すると痛い
・盛り上がったところを押すと痛い
治療方法としては、スポーツを控え安静にすることが大切です。
痛みの発生している部分の炎症を抑えながら、原因となっている大腿四頭筋(太ももの前の筋肉)をはじめとした膝周りの筋肉を緩めましょう。電気療法や手技によるマッサージなどが効果的です。
また、症状が悪化して骨が剥がれてし待っている方は骨に直接刺激を与えて骨の修復を促す低出力パルス治療器などが効果的です。
オスグッド病の場合、原因となっている筋肉を緩めるだけでは完治することはありません。
なぜなら、運動中に大腿四頭筋に過度な負担がかかるような使い方をしていたらまたすぐにオスグッド病が再発してしまうからです。
そのため、先程オスグッド病になりやすい子の特徴で話したような「しゃがみ込めない」「スクワットが上手に出来ない」といったカラダの問題点を改善して運動中の動きから大腿四頭筋に負担がかからないようにしていきます。
オスグッド病にはサポーターやテーピングが効果的なので運動をしなければならない場合を使用することをおすすめします。
膝のサポーターには様々な種類がありますが、オスグッド病に時におすすめのサポーターはバンド型のサポーターです。
バンド型のサポーターを痛みある部分(脛骨粗面)の手前に巻く事で痛みのある部分にかかる引っ張られる力を抑えることができるため効果的です。